障害者継続支援事業所と仕事を発注したい企業の双方が、少ない工数で得意を活かせるお仕事マッチングするサービスの開発をスタート

　AI開発と首都圏で障害者向けBPO事業を手がけるZeroToInfinity株式会社（東京都新宿区 代表 佐川亜希）は、一般企業が障害者継続支援事業所に仕事を発注する際に、WEB上でAIが自動で仕事の工程を整理する機能を持たせた開発をはじめました。また機能として遠隔で作業者が作業内容を学習できるマニュアルを作成することにより、受注側と発注側の工数を減らし、WEB上で最適な受発注ができる業務マッチングサービスの開発をスタートします。本件は、岡山県岡山市の【みんなが集まる！「障害者就労継続支援」の理想のカタチをホンキでつくる】を実現する「GovTech Challenge OKAYAMA」において障害福祉課が募集したテーマに採択されました。

　現状、一般的に障害者継続支援事業所では、通所している障害者である利用者の障害の種類や程度が様々なため、全員が参加できるような簡易な業務を受注する傾向にあります。ゆえに、作業単価は低く、岡山市の障害者継続支援事業所Ｂ型の平均工賃月額は14,643円です。さらに新型コロナウイルス等の影響により業務の受注が減少している事業所もあります。

事業所の支援員は、利用者の健康管理や業務が安全に進められている等を主として対応しているため、本来業務ではない新規受注に向けた営業や技術指導を行うことは難しいのが現状です。しかし、利用者の中には、動画制作やアニメーション制作などに対応できる人員もいて能力を持て余すこともあります。一方で、発注企業側は、障害者就労継続支援事業所に仕事を依頼する方法を知らない、もしくは手間がかかりそう、納期が心配で発注できないという悩みがあります。

　今回開発をすすめるマッチングシステムは、双方の困りごとを解消するため、発注する業務を工程ごとに切り分けて仕事を分割するとともに各工程のマニュアルを作成し、受注側の仕事受注コストを低減を目指します。障害者継続支援事業所側は分割された仕事内容を利用者の得意分野に合わせた受注が出来、支援員の工数は増やさず受注業務を増加させることが可能になります。また、利用者が従事する業務選択肢が増えて仕事の切り分けやOJTに関する作業が楽になります。さらに、ZeroToInfinity株式会社がすでに提供しているメンタル悪化兆候事前検知システムHaCha（ハチャ）を使用することで、利用者の体調管理も行うため、納期に間に合わないなどのリスクも回避できるという機能についても搭載を検討しています。
これにより、障害者継続支援事業所の受注率・販路拡大率を狙えます。また様々な作業依頼に従事することによって、特性を活かした仕事を見つける機会となり、障害者枠での一般就労を目指す人が増加し、障害者法定雇用率を達成する企業が増えることで、障害者と一緒に仕事をすることが自然になる社会を目指します。